JSBA YEARBOOK 2023
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ワールド・ルーキー・ツアーの歴史について 2004年から開催されている世界スノーボード連盟(英:WSF)公認の国際フリースタイル競技会、ワールド・ルーキー・ツアー(英:WRT)。同年スタートしたWSFは伝説的スノーボーダー、テリエ・ハーコンセンが自ら主催したジ・アークティック・チャレンジ(英:TAC)への特別招待枠としてテリエの自国ノルウェー、コングスベルグで『THE WSF ROOKIES FESTIVAL 2004 Channel to TAC』として初開催され。種目はハーフパイプ(HP)、ストレートジャンプにスノーボードクロスの3種目で、国内ランキング上位者から選考された前田裕輝、谷口貴彦、清水祐希が参戦。この競技会に参加したオーストリア、イタリアの組織役員が主になり当時まだ注目の新種目であったスロープスタイル(SS)に変更し、世界各地で予選会を開催。 翌2005年には第23回全日本選手権大会と併催で「WSF Rookies Festival Asian Game 2005」が新潟県妙高パインバレーで国内予選会開催。北海道地区から参加した藤島純平が優勝し「TAC 2005」への特別招待枠を手にした。 2006年はプロツアー組織チケット・トゥ・ライド(英:TTR)の国内ツアーであった「NISSAN X-TRAIL JAM in TOKYO DOME」の特設クオーターパイプで日本人予選会を開催。北海道地区から成田陸也が選考され「TAC 2006」に招待。 2007年は第24回全日本選手権大会とWSFについて 2002年に東欧チェコのプラハで設立された世界スノーボード連盟(英略:WSF)は、世界43カ国のスノーボード協会とスノーボードイベントのプロモーターが加盟する、国際規模のスノーボード統括組織です。WSF加盟団体は、WSFから力強い支援と活動のインスピレーションを得られます。ローカルな地域から全国レベルに至るまで、スノーボードに携わるすべての人に付加価値を生み出し『単一スポーツとしてのスノーボード組織』としての指導、手法、主導権を提供しています。 WSFはスノーボード普及と発展の為の国際組織です。特に子供や青少年に的を絞った活動を中心とし、スノーボードというスポーツを健全に推し進めています。幅広い情報の提供や運営プログラム。さまざまな事業形態を通じ、教育、スノーボード文化独自の普及を刺激的に提供しています。会員間の情報交換や学術的な研究プロジェクトの連携を通じて、スノーボーダーの身体的な知識の維持、向上、普及に努めています。 2017年、WSFの本部がオーストリアのインスブルックに移転したことを機会に、スノーボードにおける草の根運動、子供や青少年を中心に『Sport for All within the culture of snowboarding(すべての人々にスノーボード文化を!)』をモットーとする。新戦略を打ち出しました。併催し、長野県白樺湖ロイヤルヒルで「WSF Rookie JAM 2007」が開催。高尾翔馬がオーストリアのマイヤーホッヘンで開催された「Ästhetiker Wängl Tängl」への出場権を獲得。 2008年は東ヨーロッパ、チェコでもWRTが行われ、元木勇希、中村隆晃、テディ・クーが参加。同年オーストリアのイシガルで初めて最終戦が開催され元木勇希、太田成紀、テディ・クーが参加。 2009年にはお隣、韓国のフェニックスパークにて『2009 THE NORTH FACE KOREAN ROOKIE FEST』が初開催。伊東飛鳥が3位、元木勇希が準優勝、テディ・クーが優勝し表彰台を独占。 2010年にはイタリアのリビーニョでシーズン初戦に行われた『WSF PROTEST WORLD ROOKIE FEST 2010』に高橋龍正、稲村樹が参戦。この大会では後にオリンピック冬季大会フィンランド代表に選ばれるローペ・トンテーリが優勝。『2012 Protest World Rookie Finals』には赤田佑弥、岩渕麗楽が参戦。スェーデンのスヴェン・トールグレンが優勝し、角野友基が日本人で初の準優勝をしました。シーズン後半欧州の復活祭の春休みに日程を合わせて開催されるWRT最終戦。当初のSS最強国ノルウェー、スェーデンにフィンランドの北欧勢がほぼ表彰台を独占していました。この後、スノーボード発祥の地アメリカやカナダに南半球からニュージーランドやオーストラリア勢も加わり、日本人勢は予選を通過できても表彰式で名前を呼ばれる事が無かったのです。 2013年から福島県、猫魔スノーパークにて『インディー・パーク・ジャム(英略 IPJ)』が国内予選として始まり、稲村奎汰、脇田朋碁、芳家裕里、岩渕麗楽が選考され、弊会の国協会枠で稲村樹、佐藤亜耶が参戦。岩渕麗楽はグロム女子として初の準優勝をしました。 そんな日本代表選手に大きな転機が訪れたのは2014年。阪下空良が参戦。岩渕麗楽は前年に続き、グロム準優勝。グロムの濱田海人が初優勝。稲村奎汰がルーキー枠で初優勝したのです! このシーズンの副賞は南米チリへのビデオ撮影旅行でした。 2015年は参加者も増え、稲村奎汰、濱田海人、大塚健、相澤亮、岩渕麗楽、村瀬心椛、浅谷純菜。岩渕麗楽は参戦3シーズン目に悲願のグロム優勝。初参戦の大塚健もグロム準優勝。 2016年は宮澤悠太朗、梅原颯太、大塚健、小室優菜、浅沼妃莉、岩渕麗楽が参戦。村瀬心椛がグロム初優勝し特典『GOLDEN TICKET』という、翌シーズンの世界中で開催されるWRTに無料招待券が手渡されました。 2017年から会場がイシガルから、現在のカプルン・キッツシュタインホルンへ移りHPが復活。浅沼ひなり(グロムSS)高橋あおい(ルーキーSS)村瀬心椛(グロムSS)2連002JSBA YEARBOOK 2023

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